HOME >> 進学希望の方へ

京都大学工学部工業化学科の学生諸君へ

「分子理論化学講座」は先端化学コースを担当しています。 コース配属、研究室配属に関するガイダンスが例年行われていますが、 見学・相談は随時可能です。 但し、不在の場合もあるので事前に連絡されることを勧めます。

学内外からの大学院進学(修士課程・博士後期課程)も歓迎します。

修士課程:試験概要

「分子理論化学講座」は京都大学工学研究科分子工学専攻に所属しています。工学研究科化学系には六つの専攻があり、このうち、 分子工学専攻と物質エネギー化学専攻、合成・生物化学専攻の三専攻が 先端化学専攻群を構成しており、一括して大学院(修士課程)入試を行っています。

京都大学工学研究科化学系(桂地区)への 大学院進学希望者を対象とした説明会についてはこちらを確認して下さい。 研究室の見学・相談は随時受け付けております。詳細については、まずは佐藤に連絡をとってみてください。

是非、積極的に、そして主体的に未来を切り開いて下さい。

修士課程:試験科目・過去の問題・試験範囲など

試験科目等の詳細は右のリンク先で確認して下さい。「先端化学専攻群」では、過去の入試問題も公開しております。 京都大学工学部で行われている講義や使用されている教科書などは 「シラバス」で確認することができます。

博士後期課程

まずは佐藤に連絡をとって下さい。詳細については右のリンク先を確認してください。

分子理論化学講座について

講座の歴史

京都大学百年史 部局史編(第2巻)
第9章 工学部/第2節 学科・専攻の発展/ 第18項 分子工学専攻
より抜粋
・・・

その後、工学部石油化学科福井謙一教授のノーベル化学賞受賞(昭和56〈1981〉年)が契機となって、それに関連する物理化学系講座が協力し、昭和58(1983)年4月1日を もって分子工学専攻の発足を見た。石油化学科から高温化学講座(教授米澤貞次郎)が転出し、これが核となって分子工学専攻基幹3講座が設置され、 分子設計学講座を米澤が、英国ノッティンガム大学から招聘された教授ジョージ・ガーフィールド・ホール(George Garfield Hall、戦後初の国立大学外国人教授)が分子物性工学講座を、 東京大学工学部から招かれた教授本多健一が分子エネルギー工学講座をそれぞれ担任した。

(中略)

分子物性工学講座 本講座は昭和58(1983)年4月に分子工学専攻の創設と同時に分子工学第2講座として新設された基幹講座である。初代の担任教授には前出のホールが就任した。 ホールは理論化学を専攻し、衝突論、固体物理、数理物理学、化学反応路理論などを研究対象とした。ホールは本講座において、 分子の静電ポテンシャルや電子密度を汎関数や点電荷による表現に置き換えて解析し、ミューオンの取り扱いなどにも応用した。 また、化学反応のエネルギー表面を解析的に表現することにより分子内エネルギー移動の動的過程などを調べた。 さらに、化学以外でも数学モデル化などの数学教育に関する研究も行った。ホールは昭和63(1988)年の停年退官とともに帰国したが、 平成元(1989)年に京都大学工学部で最初の名誉博士号を授与された。

平成元(1989)年4月に助教授藤本博が教授に昇任し、本講座を担任し今日に至っている(註:この記載は平成9年時点)。藤本は講座創設時より量子化学の基礎と 応用の両分野において研究活動を行ってきた。現在、量子化学理論に基づいて分子間相互作用、化学反応、触媒作用、化学結合の生成・開裂などの化学事象を表現するために、 軌道概念、局所的相互作用、分子の化学的硬さなどの考えを用いた新しい方法論を展開させ、多様な分子が相互作用することによって発現する分子物性、分子の電子構造と機能、 分子の反応性と選択性の制御などの問題について研究を行っている。

藤本教授は平成14年3月をもって停年退官されました。平成14年4月より榊茂好教授が本講座を担任し、平成22年3月をもって停年退職されました。

また平成19年4月に分子物性工学講座から分子理論化学講座へと改称しています。